住宅の基礎の役割とは?地盤が悪い場合はどんな基礎がよいの?

住宅の強度や耐震性を考える時に「基礎」にはどんな役割があるでしょうか?

 

「基礎」って縁の下の力持ちといった感じであまり目立たない存在です。

基礎の役割についての疑問を持つ人もあまりいないかもしれませんね(^^;

家を乗せるためのベースといった扱いで、現場でもあまり重要視されてこなかった経緯があります。

 

しかし!

基礎には建物の地盤をつなぐという非常に重要な役割があります!

 

ここでは、住宅の基礎の種類や基礎の役割についてわかりやすくお伝えします。

 

基礎について知ることは家の耐震性や耐久性を考える上でも重要です。

家の建っている土地の地盤の強さ家の耐震性能について不安のある方も是非ごらんください!

基礎の役割

建物の基礎は、

  1. 建物の重量を地盤に伝える
  2. 建物の荷重を地盤に均等に伝える
  3. 地震の時に建物が受けた横方向の力を受け止める

こういった大切な役割を持っています。

 

建物と地盤のつなぎ目に位置しているので、基礎は建物の重量を長期にわたって受け止める必要があります。

 

基礎の種類

新築の住宅で採用される基礎は主にこの2種類です。

ベタ基礎

建物の工事がはじまった時に目にするのは現在では大抵こういった光景ですね。

 

(ベタ基礎は)床下全面をコンクリートで覆い、基礎全体で地盤に力を伝える

引用:住まいを守る耐震性入門 山辺豊彦著

使用するコンクリートの量は多いのですが、土を根切る量(土を掘る量)や型枠使用量は少なく、施工がしやすく形状です。

 

布基礎

底の部分にコンクリートの盤がない基礎で、30~40年くらい前までは主流でした。

 

基礎の間から土が見えます。

 

ベタ基礎、布基礎のメリット・デメリット

ベタ基礎の方が強度が強いと思われている風潮もありますが、本当にそうでしょうか?

 

ベタ基礎のメリット・デメリット

〇メリット

建物を面で支えるので不動沈下が起こりにくい

全面をコンクリートで覆っているので施工性が良い

土をコンクリートで覆っているので湿気が上がってこない

床下にもぐりやすく、給排水管のメンテナンスなどに有利

〇デメリット

地中に入っている深さが浅いので地震・風圧に対する強度が弱い

 

布基礎のメリット・デメリット

〇メリット

地中深くからコンクリートを立ち上げるため鉛直方向の強度が強く地震に強い

コンクリートの総重量が軽いので地盤にかかる荷重も少なく、建物が沈下しにくい

デメリット

〇湿気対策が別に必要となる

 

どちらにもメリット・デメリットがありますね。

基礎の設計時から計画をすれば、

ベタ基礎の布基礎以上の強度を出すことも

布基礎で湿気対策をすることも十分可能です。

 

ただし、全体のコストを考えた時に基礎にばかりコストがかかるのはバランスが悪くなります。

 

そこで、コストバランスも考えてベタ基礎を採用することが多いというのが最近の主流です。

 

杭基礎(柱状改良)

これら2つの基礎に加えて、軟弱地盤では基礎の下を支持するために杭をうちます。

地中深くに固い地盤がある場合は

  • 鋼管杭(鉄のパイプ状のものを打ち込む)
  • 柱状改良(地盤の中にセメントペーストを打ち込んで柱状にして基礎を支える)

 

頑丈な支持地盤が無い、または深すぎる場合は

  • 摩擦杭(杭に凹凸があり摩擦力で支持する)

 

などを使います。

いずれの場合も杭で住宅の重さを支えられるように計算のうえ施工をします。

 

玉石基礎

コンクリートの基礎を作る前は、石に柱を乗せるような構造でした。

お寺やお茶室なんかでは今でもこの方式で建てられているものがあります。

 

玉石基礎では、建物は地面に固定されていません。

地震の時は建物が動いて揺れを逃がすような構造です。

 

こんな地盤にはどんな基礎?注意が必要な地盤は?

住宅の場合、どんな基礎を使うかはほぼ地盤の強度によって決まります。

 

地盤が良い場合はどんな基礎でも問題ないのですが、軟弱地盤や盛り土の場合には注意が必要です。

建物の重量で地盤沈下をおこしたり、不動沈下をしたりする恐れがあります。

 

注意したい地盤はこんな地盤です。

  • 盛土のある地盤
  • 湿地や水田だった土地
  • 不安定な擁壁がある
  • 液状化の恐れのある地盤

 

軟弱地盤の被害

不動沈下

地盤の強度が低い、または不安定な土地は不動沈下をおこしやすくなります。

 

雨水の浸透により表層が滑りやすい、地震で傾きやすいという傾向もあります。

 

地震の揺れ

地震の波は地面の下の方の岩盤を伝わり、表面の柔らかい地盤に入ったときに増幅されます。

 

そのため、軟弱な地盤は揺れが増幅されやすいく、建物の倒壊などの被害も大きくなります。

 

液状化

軟弱で地下水位の高い地盤(埋立地など)が地震でゆすられた場合には「液状化」の危険性が高まります。

 

「液状化」が起こると、地盤が建物を支え切れなくなり建物は不動沈下を起こします。

 

軟弱地盤の対策は?

要注意の地盤の対策として

  • 盛土部分を地盤改良して固くする
  • 杭を打設する
  • 基礎の強度を高くして不動沈下を防ぐ

 

などが行われています。

 

親から受け継いだ土地だったり、他の条件もあったりで

住む土地の地盤の良しあしまでは選べない場合も多いですね。

 

その場合でも安価な地盤調査法(※)がありますので、新築の時だけでなく大規模リフォームの時にも

地盤調査をすることをおすすめしています。

 

※スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)

 

住宅の基礎の役割まとめ

基礎の種類や役割についてお伝えしました。

 

新築の場合は地盤を調査して地盤の強さに対応した基礎にするのが基本です。

 

住宅でも地盤が悪い場合には杭を打つ場合が多くなってきています。

 

でも、それだけではなく

基礎自体の強度も問題となります。

コンクリートの強度、中に入っている鉄筋の本数など

設計監理の重要なチェック項目にもなっています。

 

設計図通りに基礎がつくられているかどうか、これも大事なポイントです!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。


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