前回の記事で家の中に涼しい風が通るような、窓の配置の工夫についてお伝えしました。
涼しく風通しの良い家にする窓の工夫【健康な自然素材の家・基礎知識】
窓についてもう一つ忘れてならないのが、ブラインドやカーテンなど、窓を覆うアイテムです。
窓を覆うものというと洋室はカーテン、和室は障子一択だった昭和の時代から比べると、現在ではさまざまなブラインドやロールスクリーンなど色、柄、質感ともに好みに合わせたアイテム選びが可能となっています。
今回は内側から窓を覆うアイテムについて、夏場を涼しくエコに過ごすための選び方のポイントをお伝えします。
冷房効率がアップする窓周りのアイテム
ブラインドやカーテンなど窓を覆うアイテムは、インテリアの世界では「ウィンドウトリートメント」と呼ばれたりもしています。
選び方によっては夏場の電気代が変わってきます。
遮熱タイプもおすすめ 機能性カーテン
住宅の中のウィンドウトリートメントとしては、一番身近な存在ですね。厚地のカーテンは「ドレープカーテン」、透け感がある薄地のカーテンは「レースカーテン」と呼ばれています。
ドレープカーテンではまぶしい光を遮る「遮光カーテン」を選ぶ方も多いかと思いますが、夏場の日差しを防ぐ効果もあるので、日中の暑さ対策に効果的です。
冷房効率のアップがさらに期待できるのが、外から入る熱をブロックする「遮熱カーテン」という製品です。メーカーによっても仕様が異なりますが、遮熱率が高いものは遮光率も高いので、特に夏場に直射日光が差し込む西側の窓に最適です。
基本的にドレープカーテンのみ設定がある遮光カーテンと違い、遮熱カーテンはドレープカーテン、レースカーテン共に設定があります。
こういった機能性のあるカーテンだとデザインの選択肢が少なく、気に入った柄が見つからない場合もありますが、ドレープカーテンはデザイン重視、レースカーテンは機能性重視といった組み合わせなども考えられますね。
断熱、保温効果抜群 ハニカムスクリーン
高い断熱効果があるとエコ建築に取り組む人の間では知られていたハニカムスクリーン。このところの価格が下がってきてアイテム数が増えてきたこともあり、徐々に一般的になりつつあります。
6角形のポケットの中の空気層が、遮熱効果や保温効果で部屋の冷暖房の効率を高めてくれます。
事務所で使っているハニカムスクリーン。ハニカムにアルミコーティングされた遮熱・断熱タイプです。
アルミの効果でハニカムシェードの中でも熱効率が高く、光熱費が大幅に削減できる省エネアイテムです。
和紙のような軽さを感じる質感です。障子のように光を柔らかく拡散する、木の家との相性の良いアイテムだと感じています。
特に断熱性が高いのはハニカムが二重になったタイプで、このタイプは単純に効果が二倍になります。
スタイリッシュなブラインドにも機能性アイテムが登場
横型ブラインド
窓周りのアイテムとして人気の高い横型のブラインドは、光の量と外からの視線をコントロールできるのが特徴です。
素材は一般的にウッドとアルミの2種類です。さらに進化して、光のまぶしさや日射熱をおさえる遮熱加工を施してあるタイプも出てきています。
縦型ブラインド
「バーチカルブラインド」とも呼ばれる、羽が縦型のブラインド。日光のまぶしさを防ぎながら、風も通すことができます。
左右に開くので住宅の掃き出し窓や、頻繁に開け閉めする引違い窓にも向いています。遮光性の高いものを選べば日差しを防ぐ効果も期待できます。
素材がアルミ・木製の他にファブリックも選ぶことが出来ます。カーテンのように広がらないので、モダンでスタイリッシュな印象になります。
ロールスクリーン
豊富なカラーとデザインが人気のロールスクリーンも、多機能なものが増えてきています。
遮光タイプはもちろんのことレール調のもの、遮光とレースのダブル、ブラインドのように調整できる調光タイプなどなど。
遮熱・保温裏地のロールスクリーンもありますので、寝室やリビングダイニングの省エネにも一役買ってくれそうです。