家の中で頭痛や目のかゆみに悩まされたり、疲れが取れにくくなったり、
そんな身体の不調に悩んでいませんか?
もしかしたらその原因は『あなたの住まい』にあるかもしれません!
【シックハウス症候群】という言葉をきいたことがあるでしょうか?
シックハウス症候群
新築の住居などで起こる、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患などの症状があらわれる体調不良の呼び名。
引用:Wikipedia
シックハウスの原因は、建材(=家をつくる材料)の中に含まれる化学物質が大きな原因です。
家の中で健康に過ごしたい場合に、
まず最初に気を付けて欲しいのが【シックハウス症候群】になるような建材です。
この記事では、慢性疲労やアレルギーなどに代表される
【シックハウス症候群】の症状について詳しく解説していきます。
新築の家に移ってから体調が悪い人、
これから家を建てるので「家の安全」が気になるという人は参考にしてみてください!
シックハウス症候群とは?
新築の住宅に入居した時や引っ越しをきっかけに、
ぜんそくやアレルギーといった病気を発症することがあります。
これらの症状は建物が原因となっている場合があり、
その中でも特に
引っ越してすぐに症状が現れるような短期的な健康障害を「シックハウス症候群」と呼んでいます。
建物による害は花粉症などのアレルギーと似ていて、体質によって症状が重い場合、
同じ家族でも全く何でもない場合があります。
そのため原因の特定が遅れ一人で悩んだり、ドクターショッピングのような状態に陥る場合も。
ドクターショッピング (英語: Doctor shopping) とは、精神的・身体的な問題に対して、医療機関を次々と、あるいは同時に受診すること。
引用:Wikipedia
建物による被害は短期でも健康被害が出るので、
当然長期的にも身体にダメージを与えます。
長期的なダメージになってくると
その人の体質・生活習慣などとも深く関係してきます。
そのため建物が原因とは特定しにくいのですが、そのような部屋で暮らすことによって
「病気のリスク」が高くなると考えられています。
シックハウス症候群・建物が原因の短期健康障害
短期健康障害は入居後すぐ~数カ月で症状の出てくる健康障害を指します。
短期健康障害を総称して「シックハウス症候群」と呼んでいます。
主な健康障害は下記のようなものがあります。
中毒
室内の空気汚染によって引き起こされます。
原因となっている物質はホルムアルデヒド、ダイオキシン、揮発性有機化合物(VOC)、農薬系薬剤など。
これらは床下の白アリ駆除剤や畳の防虫処理剤、建材の中や材木の防腐処理剤などに含まれています。
中毒はある一定以上の有害物質を取り込んだ場合、誰もが陥ります。
化学物質過敏症
原因となっている物質は中毒と同様ですが、
はるかに少ない量で症状が起こるのが「化学物質過敏症」です。
「化学物質過敏症」の人は次第に反応する化学物質の種類が増え、
症状も重くなっていく傾向があります。
アレルギー
急性アレルギーの場合、原因は「中毒」、「化学物質過敏症」とほぼ同じで、
家を建てた建材やシロアリ駆除剤に含まれる化学物質です。
アレルギーの原因は複合的なことが多く住まいのみが要因ではありませんが、
住環境が症状悪化の原因になっていることは明らかです。
特に患者数の増加している喘息・アトピー性皮膚炎については、室内の湿気、ダニ・カビも大きく影響しています。
電磁波過敏症
電磁波は高周波、低周波に分かれますが、家庭内では低周波(※)が問題となってきます。
※低周波:家電、照明などから発生する電磁波。電場と磁場に分けられる。屋内配線からも電磁波が発生しており、マンションなどで電磁波過敏症になるのは屋内配線が原因のことが多い。
普通の人なら特に反応が出ないような弱い電磁波にも強く反応してしまうのが「電磁波過敏症」です。
短期:頭痛・頭部の灼熱感、手足のしびれ、目のチカチカ、皮膚刺激、めまい、食欲不振、不眠、思考低下など
長期:遺伝子損傷や内臓疾患、発がんの可能性
実際はそれぞれの要因が絡み合っているので原因を特定しづらいのに加え、
体質によって症状の個人差も大きいのがこれらの問題の解決を妨げています。
「化学物質過敏症」の人が「電磁波過敏症」を発症することも多く見られます。
建物が原因の長期健康障害
短期健康障害だけでなく、ガンやホルモン機能に関連する健康障害も住まいとの関連が指摘されています。
発ガン性の認められる汚染物質はアセトアルデヒドやホルムアルデヒド(※)で、
接着剤や防腐剤、防カビ材として建材に添加されています。
※(WHO)に属する国際がん研究機構(IARC)において、「ホルムアルデヒド」は、「アスベスト、カドミウム」と同レベルであるグループ1の『発がん性がある』に分類されています。
環境ホルモンといわれる物質も問題になっています。
プラスチック類に含まれ界面活性剤などは人体の内分泌系を攪乱し、
その結果精子数の減少、不妊、少子化が引き起こされているというデータがあります。
このような長期健康障害は、被害者が広範囲で原因を特定することが困難で、
十分な対策がなされていないのが現状です。
まとめ
農薬をはじめとする化学物質の環境汚染の問題は、
1962年に出版されたレイチェル・カーソンの著書「沈黙の春」で訴えられたのをきっかけに
広く世間に知られるようになりました。
発売から半世紀が経った今も危険な化学物質は減ることはなく、以前より深く家庭の中に入り込んでいます。
レイチェル・カーソンの予想よりも早いペースで化学物質や食品添加物は世界中に広がっています。
生活を便利にする反面、身体への影響は進んでいるのかもしれません。
そして、体内に濃縮されていく特徴のある環境ホルモンにより被害を被るのは、
現在の子供たちや次世代の子供たちです。
実際に少子化による年金問題や税金が足りなくなることを考えると、
わたしたちの世代も既にその影響下にあるのかもしれません。
危険な化学物質は当たり前のように建材や建設現場で使用されています。
過剰な化学薬品や農薬の被害からご自身や子供たちを守るには、
正しい知識を身に着け、注意深く建材や家の造り方を検討することが必要です。
おなじ著者、レイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」
自然と共に暮らす生活の豊かさについて美しい写真とともにつづられています。
お子さんと一緒に読んだり、プレゼントするのにもおすすめの本です。
最後までお読みいただきありがとうございました。