フローリングの種類と選び方!安全な床材は?無垢材のメリットは?

壁に次いで大きな面積を占める「床」。

 

床はあるのが当たり前の地味な存在ですが、

床の色や質感で部屋の印象は大きく変わってきます。

 

身体が直接触れる機会も多いので床材選びは慎重に進めたいところです。

 

でも、

  • ハウスメーカーからの提案だとフローリングの色の違いしか選べなかった
  • 無垢材の床に変更するとかなり割高になるけどそこまでの差があるの?
  • そもそも住宅ではどんな床材が使えるの?

家づくりの中ではこんな意見も。

 

そこでこの記事では、床材の中でも一番使う面積の多い「フローリング」の選び方についてお伝えします。

 

今まで床については気にしなかったという人も、毎日を過ごすベースとなる大切な「床」に少し注目してみてください!

フローリングの種類

フローリングの種類はおおまかに3種類に分類できます。

 

  1. 合板フローリング
  2. プリントフローリング・木目調フローリング
  3. 無垢フローリング(無垢板)

 

それぞれの特徴を見ていきたいと思います。

 

1、合板フローリング・複合フローリングの特徴

一般的な住宅でよく使われているのが合板フローリングです。

 

基材であるベニヤなどの合板の表面に天然木を合わせてつくられています。

 

表面の無垢材は、厚みが4㎜程度のものから0.3㎜程度のものまで。

 

基材はベニヤ合板、MDF(木のチップを接着材で固めたモノ)が主流です。

 

基材と表面の材料の組み合わせによって、さまざまなバリエーションがあり、

カラーやデザインが豊富なのが特徴です。

 

コストも安いものから高いものまで様々です。

 

表面の無垢材は薄いので、ウレタンなど樹脂を使って硬化させています。

固く、丈夫でコーティングされている床・・

マンションや一般的な戸建住宅の床がこのタイプです。

 

合板フローリングのメリット・デメリット

世の中にたくさん流通している合板フローリング。

そのメリットは

  • 傷や耐水性に優れている
  • 施行が簡単でコストが安い
  • デザインが豊富
  • 反りや狂いが少ない

などです。

 

作る側には施工が簡単でクレームが少ないというメリット、

 

耐久性が高いのは住む人にとっても、賃貸のオーナーさんなどにも大きなメリットですね。

 

デメリットは

  • 表面がコーティングされているので冬に冷たく、夏にジメジメする
  • 表面の天然木部分が薄いと剥離の可能性がある
  • 合成接着材を使っている

など。

 

特に接着剤に関しては、規制ができてからずいぶん改善されたものの

人体に有害な化学物質を含んでいます。

 

シックハウスの原因となる可能性がありますので

敏感な方や、化学物質を取り込みたくない方にはおススメできません。

 

個人的には、合板フローリングは表面の風合いに深みがないので

床のデザインとしても面白みがないなあと思います。

 

2、シートフローリング・木目調フローリング

合板に木目がプリントされた薄いシートを貼り付けて作られています。

 

基材は合板、MDF、両方使っているものなどがあります。

 

少し前までプリントフローリングとも呼ばれていましたが、

近年ではシートフローリングと呼ばれることが多いようです。

 

シートはかなり良く作られているので一見普通の(合板)フローリングに見えますが・・

実態は接着材で固めたベニヤに薄いビニールのシートを貼った物です。

 

シートフローリングのメリット、デメリット

シートフローリングのメリットは、コストが安くデザイン豊富なこと。

 

特にコストは、合板フローリングよりも安いお手頃価格です。

 

デメリットはフローリングの構成にあります。

 

シートフローリングのシート部分の厚みは紙1枚程度。

表面の強度を出すためにウレタンなど合成樹脂を含ませて圧縮するのが一般的な作り方です。

 

シート部分が破れると中のべニアに水や汚れが染み込みます。

基材が膨れたり、シートが剥がれたりすることがあり、そうなると補修が難しいので張り替えるしかありません。

 

シートフローリングはメンテ不要?

ものによっては「ワックス不要」「メンテナンス不要」とうたっているシートフローリングもあります。

 

しかし!

傷がつけば床を張り替えるしかなく、

使い方によっては10年程度でダメになる場合も。

 

新品時の見た目は良いのですが、耐久性的にもあまりおすすめできない製品です。

 

このタイプのフローリングもシックハウスの原因となる接着剤を大量に含んでいます。

 

3、無垢フローリング

無垢フローリングは板1枚で作られたフローリングです。

 

無垢板のフローリングは板そのものですので、

木の風合いやさらっとした足ざわりが楽しめます。

 

さらっとした足ざわりの秘密は木の調湿効果によるもの。

表面をコーティングしていない無垢の木には沢山の小さな孔が開いています。

それで室内の余分な湿気を吸い取ってくれるのです。

 

「木は呼吸している」と言われるのはそのためですね。

 

接着剤を使っていないので安全性も高く、

どんな方にもお勧めできる床材です。

 

無垢フローリングのメリット

無垢フローリングのメリットをまとめると、

  • 人やペットに対して安全
  • 調湿性がある
  • 木の香りが楽しめる
  • 天然木ならではの深み、温かさがある
  • 足裏に心地よい刺激がある
  • 風合いが豊かで経年変化が楽しめる

などが挙げられます。

 

住む人にとってはこんなにメリットがいっぱい!

 

 

ですが・・

 

無垢板のフローリングの家ってあまり見ないのが現状です。

 

事実、新築の床の90%以上は合板フローリングかシートフローリングで作られている、

という統計データもあるほどです。

 

では、デメリットな何でしょうか?

 

無垢フローリングのデメリット

デメリットは

  • 製品単価が高い
  • 施工費が高い
  • 反り、狂いが出る
  • 水、傷に弱い(樹種による)

などがあります。

 

無垢板はどうしても製品コストがかかります。

加えて、工事するときにも合板フローリングよりも手間がかかるので結果として施工費が上がってしまいます。

 

住む人にとっては、合板フローリングよりは価格があがってしまうのが最大の欠点です。

 

また、反りや狂いも工事する側にとっては悩みの種です。

 

フローリングの不具合で何度もクレーム処理に行かなければならないとしたら?

結局手間がかかり、赤字になることも。

工務店も会社である以上、そういうリスクを避けたいという気持ちはわかります。

 

また、大手ハウスメーカーでは独自の合板フローリングを開発しているところもあり、

そういった製品を「値ごろ感」を理由にすすめてくる会社も。

 

無垢フローリングの流通が少ないのはこのような理由からなのです。

 

フローリングの選び方のまとめ

合板フローリングとシートフローリング、無垢フローリングの違いについてお伝えしました。

 

無垢材フローリングは合板フローリングと比べて隙間や傷が目立つ、

張るのにコツが必要でコストが高いといったデメリットもあります。

 

しかし、均一な工業製品と違った深みのある風合いや木の香りがあります。

柔らかい足ざわりは合板とは全く違い、毎日素足で歩きたくなるほど。

 

足の裏からの刺激は脳を活性化するので、お子さんのいる家庭にもお勧めです。

 

合板フローリングに比べ、コスト的には30坪で約20万円ほどアップするようなイメージです。

 

合板フローリング、無垢フローリングのメリット・デメリットを知った上で

納得できる床選びを進めてくださいね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です