古い木造住宅にお住まいの場合
家がいつからか部分的に傾いている…とか、
この家は掃き出し窓が多いから大地震がきたら潰れるかも…とか。
『なんとなく住んでいる家の強度が心配』
こう思っている人も多いのではないでしょうか?
実際に建物が大地震に耐えられるかどうか、それを知る方法が耐震診断です。
でも…
『耐震診断は知ってるけど、診断をすると強引にリフォームを勧められるのでは?』
こういった声も中古住宅をお持ちの方からは聞かれます。
知らない工務店や設計事務所にいきなり診断を頼むのは勇気が要りますよね。
そういった方のために、この記事では【自分でできる耐震診断】として10個のチェックポイントをお伝えします。
チェックリスト形式になっていて、〇がついた個数で家の安全性がわかります。
こちらのリストは国土交通省が監修している「誰でもできる我が家の耐震診断」をもとにしており、
一般的な木造住宅でしたら大抵はあてはまるようになっています。
ご自宅の地震に対する強さを簡単に知ることができます。是非チェックをしてみてください!
木造住宅・自分でできる耐震診断
自分でできる耐震診断は、木造の住宅を対象としています。
具体的には、1~2階建ての在来工法と2×4の住宅で店舗や事務所を併用する建物も含みます。
10のチェックポイントに〇、✖で答えてみてください。
1、建てたのは2000年以降である
【解説】
2000年6月に建築基準法が改正され、それ以降の建物は耐震性が強化されています。
詳しくはこちら→
【木造住宅の耐震】あなたの家は地震に強い?重要ポイント「新耐震基準」を解説!
2、いままでに浸水・火災・大地震など大きな災害に見舞われたことがない
【解説】
大きな災害に見舞われると、外見ではわからないダメージを受けている場合が。
例えば、関東から東北にかけての住宅はほとんどが東日本大震災の影響を受けています。
3、増築していない、または建築確認など必要な手続きをして増築を行った
【解説】
増改築があると、接合部などの強度が不足している場合があります。
2回以上増築をしている場合も✖です。
4、傷んだところや劣化部分はない。またはその都度補修している
【解説】
屋根の棟や軒先が真っすぐでない、柱や床が傾いている、建具がよく動かない。
シロアリの被害がある。
こういった場合は劣化と判断しますので✖です。
壁やタイルのひび割れも劣化になります。
5、建物の1階の平面はどちらかというと長方形に近い
【解説】
L字、T字など複雑な形状の建物は地震に対して弱い形です。
6、1辺が4m以上の大きな吹き抜けがない
【解説】
1辺が4m以上の大きな吹き抜けは地震の時に建物をゆがめる恐れがあります。
7、1階と2階の壁面が一致している、または平屋建て
【解説】
2階外壁の直下に内壁や外壁がない場合は地震の時に大きな負荷がかかります。
2×4工法の建物の場合は床の強度が高いので、壁がなくても〇とします。
8、1階外壁の東西南北どの面にも壁がある
だんだん質問が専門的になってきました。もう少し頑張ってください!
【解説】
1階外壁に注目します。
東西南北どの面にも壁があると、壁のバランスが良く地震に強い建物になります。
9、鉄板葺きなど軽い屋根材、または瓦だが1階に壁が多い
【解説】
屋根が重い建物は耐震的に不利になります。
耐震補強工事では屋根瓦を下ろし、
葺き替えることもよくあります。
壁が多いと地震に強くなります。
10、基礎の種類は鉄筋の入ったコンクリートの布基礎、べた基礎など
【解説】
鉄筋コンクリートの基礎は強度が高くなります。
建物の外周にだけ基礎があることも。
この場合は強度が低いので✖になります。
耐震性の判定
こちらのチェックリストは、
✖がついた項目から地震に対して弱いポイントがわかるようになっています。
〇が7個以下の場合は危険性が高い可能性があります。
地盤の影響やその他の要因もありますので
〇が少ないからといって絶対に危険という訳ではありませんが、
早めに本格的な耐震診断を受けられることをおすすめします。
耐震診断の助成金
お住まいの地域の自治体で耐震診断や耐震改修の助成金を出している場合もあります。
【耐震診断】【助成金】などで検索をしてみてください。
例えば東京都であれば耐震診断の費用は自己負担は0(助成金の限度額は6万5千円)、
千葉県であれば自己負担は1/3(助成金の限度額は4万円)の地域がほとんどです。
自治体の方でも木造住宅の耐震化を促している今がチャンスです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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