質の高い老後の生活を送るには?知っておきたい新・バリアフリーの15ヶ条!

高齢になってからもなるべく自宅で過ごしたいという人だと、

娘や息子が同居を呼び掛けても

「住み慣れた土地から離れたくない」

「知らない家で暮らしたくはない」

という理由で断るかもしれません。

 

慣れ親しんだ家で、なるべく長く暮らしたい。

 

リフォームや増改築のプランニングでは、なるべくその希望に寄り添っていこうと思っています。

 

では、慣れ親しんだ家でなるべく長く過ごせるようにするにはどうしたらよいでしょうか?

 

従来形のバリアフリー指針は、段差の解消や手すりの設置など、部分的な問題を解決することが主体となっていました。

でも、古い木造住宅は段差以外にも温度差や間取りなどいろいろな問題があります。

 

現在求められているのは、より快適な生活を目指して家全体を見直し、質の高い老後の生活を送ることです。

 

そこで、ここでは高齢になっても質の高い生活をおくるための「新しいバリアフリーの指針」をご紹介したいと思います。

 

『NPO法人高齢社会の住まいをつくる会』のまとめた指針ですが、高齢者だけでなくすべての人に当てはまる内容になっています。

 

将来的なことを考え、新築から取り入れておきたい内容です。是非ごらんください!

『新・バリアフリー15ヶ条』

従来形のバリアフリープランは、住宅金融公庫の「バリアフリー住宅」設計基準などが標準的な規格となっていました。

その内容は「段差解消」や「手すりの取付」など部分的な対応が中心でした。

また、2000年に施行された介護保険でも「段差解消」や「手すりの取付」などが制度の対象になっています。

住環境の整備の面では必要なことですが、これだけでは不便だった暮らしは大きく変わりません。

 

『NPO法人高齢社会の住まいをつくる会』のまとめた新バリアフリー指針は、高齢になっても、障害を担っても、

住み慣れた場所で居心地のよい快適な生活が続けられる家を設計することを目的としています。

 

  • 日常の移動・食事・トイレなどの動作をしやすく
  • 家の中の温度差をなくして健康寿命を延ばす
  • 外出が苦にならない工夫
  • キッチンや水回りの配慮で自立した生活を
  • 床材や階段など安全面の配慮

などを重視しています。

 

第1条 【生活空間】主な生活の場を同じ階に

玄関、居間、食堂、キッチン、寝室、トイレ、洗面・脱衣室、浴室は同じ階に設け、生活の動作をスムーズに行えるようにする。

生活空間が二つの階にまたがるときは部屋の使い方を工夫したり、エレベーターを設置するなど対策を考えておく。

 

第2条 【室内の環境】健康な毎日のために

水廻り、玄関、廊下などと各部屋との温度差をなくし、快適な温度・湿度が保てるようにする。

陽当たり、風通し、色彩、明るさやまぶしさ、音や臭いにも充分な配慮をする。

 

第3条 【アプローチ】外とのつながりを大切に

道路や駐車場と室内をつなぐルートを考えて、出かけやすく訪ねて来やすくする。

 

第4条 【玄関】楽に外出できるように

椅子に腰かけて靴の履き替えができる広さを確保し、からだを支えるための家具や手すりを設ける。

上がりがまちの段差は10cm以下とする。

 

第5条 【階段】安全に上り下りできるように

踏み外しやつまずきを防ぐため、段がはっきり分かるようにする。1段の高さは19cm以下、奥行きは22cm以上とし、手すりを設ける。

 

第6条 【居間・食堂】集い、憩う場として快適であるように

健康に楽しく暮らせる広さやインテリアを考える。

家具の配置と片づけがしやすい収納を工夫し動きやすくする。

 

第7条 【キッチン】調理をしやすく

安全で使いやすく、椅子に座っても調理ができるキッチンとする。

 

第8条 【寝室】心地よい眠りと目覚めのために

明るさ、室温、音、プライバシーなどに配慮する。

就寝時の災害に備え、耐震性や避難経路を確保しておく。

介護サービスなどを受け入れやすいように、外部から直接寝室に入るルートを考えておく。

 

第9条 【トイレ】いつまでも安心して使えるように

寝室の近くに設けるとともに、介助を受けても使えるスペースに配慮する。

 

第10条 【洗面・脱衣室】洗面や脱衣をしやすく

椅子を使って、洗面や脱衣ができるスペース、設備とする。

ヒートショックを防ぐため、寒さ対策をする。

第11条 【浴室】安全に入浴しやすく

シャワーチェアが使え、介助を受けられるスペースとする。

浴槽のかたち、混合水栓などの設備、手すり、ヒートショック対策に配慮する。

入口の段差をなくし、扉の開閉方法や幅を考える。

濡れても滑りにくい床材を選ぶ。

 

第12条 【車いすスペース】車いすが必要になった時のために

居間や食堂などには最低1ヶ所の車いすの回転スペースを考えておく。

部屋の入口及び廊下は、車いすの通行に必要な幅とする。

 

第13条 【手すり】転倒防止や動作の補助のために

不安定な姿勢になるところの壁には手すりをつけるか、必要な補強をしておく。

 

第14条 【床】つまずきを防ぐために

不要な段差はなくし、床仕上げは滑りにくく掃除のしやすい材料を選ぶ。

 

第15条 【設備のコントロール】操作のしやすさを第一に考えて

スイッチは使いやすい高さや形状とし、コンセントは抜き差ししやすい高さとする。

インターホンやブレーカーなども使いやすい位置に設ける。

 

まとめ

こちらの15ヶ条では外に出やすいようにすること、音、プライバシーに配慮することなど

より長く自宅で快適に暮らすことが目標とされていますね。

 

建物の新築やリフォームで安全性や機能面が配慮されるのは当然のこと。

 

高齢者や障害を持つ人、それぞれの家族や介護者にとって

日常生活を快適にするためには安全以上の配慮が必要です。

 

新築やリフォームのプランができあがったら

こちらの『新・バリアフリー15ヶ条』の項目をチェックしてみるといいかもしれません。

 

きっとどなたにとっても、使いやすい家になるはずです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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